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小型喀痰吸引器の開発事業、本学における産学連携の取り組みから

本学の教員の知見やニーズをアイデアとして、民間企業と共同で新商品の研究開発を図る産学連携事業がいくつか進行中です。その中の一つに、地域生活支援看護学講座の長岡講師が秋田の企業と共同開発を進めている、小型喀痰吸引器の開発があり、その事業についてご紹介いたします。

病気や障がい等によって自分で痰を喀出できない、唾液を飲み込むことができない方々が多くいらっしゃいます。そうした方々は、痰が貯留すると呼吸困難を起こすため、外出の際には車椅子や移動用ベッドに吸引器等を取り付け、いつでも痰の吸引ができるようにする必要があります。しかし、現在国内で発売されている携帯型吸引器は大きさ、重さ等、外出先でも気軽に利用できるとは言い難い状況にあり、価格も高額です。
そこで、外出先でも手軽に使用でき、十分な吸引力でより小型軽量化した小型喀痰吸引器が開発できないかと考え、現在、株式会社秋田テクノデザイン、エーピアイ株式会社と共同開発を行っています。新商品は、痰の吸引が必要な方々の外出時の利便性が増して負担が軽減されることに加えて、子どもの鼻水吸引器としてもニーズが拡大される可能性が期待されます。また、デザイン性を向上させ、吸引に対する抵抗感が軽減できると考えます。現在、企業の皆さんと検討を重ね、試作品を完成させることができました。今後、さらなる小型化、軽量化に向けて検討を重ねるとともに、耐久性に関しての実験等を行い、商品化に繋げていく予定です。

地域生活支援看護学講座 長岡真希子

写真は、2月に行われた産学連携の報告会で、長岡講師が開発中の小型喀痰吸引器の実演を行っているところです。

小型喀痰吸引器の開発事業、本学における産学連携の取り組みから