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2024年11月15日(金)

器官・統合生理学講座 医学科4年 高山 遼 さんが東北生理談話会第56回大会において、学生口頭発表「学生奨励賞」を受賞しました。

論文タイトル

セロトニン誘発性細胞縮小に対する半夏瀉心湯の影響

著者名

高山 遼、酒井 彩子、佐藤(沼田) かお理、沼田 朋大

研究等概要

東北生理談話会第56回大会(日本生理学会東北地区大会)において、本学学部4年生、高山 遼さんが、学生口頭発表「学生奨励賞」を受賞しました。3年次の基礎配属における研究を配属期間後も続けることで、「セロトニン誘発性細胞縮小に対する半夏瀉心湯の影響」というタイトルで口頭発表を行い、研究内容、プレゼンテーション、質疑応答の内容が総合的に評価され、受賞に至りました。

本研究では、ストレス性の下痢などに効果の認められる半夏瀉心湯に関する分子メカニズムを解明するため、パッチクランプ法などの分子生理学的手法を用いた機能評価により、セロトニン受容体を標的とした活性調節機構を発見しました。
1. 研究グループ(高山さん(学部4年生)、酒井さん(技術系職員)、佐藤(沼田)助教、沼田教授)は、セロトニンが副交感神経様細胞で容積減少を引き起こすことに着目し、セロトニン受容体分子を見つけました。
2. 遺伝子発現、阻害剤による容積減少への効果から容積減少に関係するヒスタミン受容体の分子同定をしました。
3. パッチクランプ法により膜興奮を測定することでセロトニン受容体を調節する半夏瀉心湯の役割を見つけました。

これらの実験から、半夏瀉心湯がセロトニン受容体を標的として作用することで、ストレス性の下痢の緩和に効果を及ぼす可能性を示唆しました。
今回の研究成果は、経験的に効果の認められる漢方薬の作用機序の解明に貢献するのみならず、新たなセロトニン受容体を標的とした治療薬開発の期待ができます。

器官・統合生理学講座 医学科4年 高山 遼 さんが東北生理談話会第56回大会において、学生口頭発表「学生奨励賞」を受賞しました。