


秋田県のように限界集落を多く抱え、診療所の廃業が相次ぐ広域医療過疎地域では、遠隔医療の推進が県民の健康を保つ重要な役割を果たします。本部門の使命は、広域医療過疎地域における新しい医療の在り方を模索および実装することです。近年の入院病床を機能分化させる政府の施策によって、急性期治療病院と慢性期療養病院が分かれ、「治す」医療と「癒す」医療の分離が進んでいます。さらに人口減少を見据えて療養型病床数の減少が見込まれますので、将来的に急性期治療後の療養入院が難しくなり、在宅療養が病後の健康保全の主軸になります。それ故、昨今の医療の高度化・専門化が進む中、大学病院から離れた地域での在宅療養においては、オンライン診療等を用いて専門的医療を受けられるようにすることが重要です。
未来にあるべき医療の姿は、関与する医療人全員が情報を共有しながら弱い立場の患者さんに寄り添う「居住地域に依存しない患者中心の医療提供体制および医療情報共有体制」であり、これを発展させて国民・県民の医療に資することであり、まさしく秋田大学の使命と考えられます。
特別教授 山本 浩史 (部門長)
令和5年4月に秋田大学大学院医学系研究科に遠隔医療推進開発研究センターが創設されました(令和7年4月から附属病院医療DXセンター内に移設)。令和6年2月には、すでに結ばれている秋田市と秋田大学の間で包括連携協定(平成20年)に、医療分野の連携を明確にする覚書が追加され、同年3月から秋田市の全面的な補助を受け医療MaaS車両(Mobility as a Service、検査・診療機器を搭載し、オンライン診療が可能な移動診察室)が秋田市内で稼働しています。令和7年6月からは秋田県の補助による2台目の医療MaaS車両が主に秋田市外を対象に稼働し、診療に加えて学生教育や研修医教育にも使用されています。医療MaaS車両は患者さんの居宅近隣の公民館または居宅に赴き、インターネット(モニター画面)を介した専門医との面談や問診に加え、車両内で医療スタッフによるバイタルサイン評価、生化学検査、尿検査、超音波検査、呼吸機能検査、眼底検査、皮膚観察などが行えますので、無医地区における通常診療の強化が期待できます。また過去に大学病院で撮像したCT検査画像などを車両内のモニター画面に映し出すことができますので、患者さんが結果説明を受けるために大学病院まで赴く必要がなくなります。さらに検査等を必要としない場合での専門医との面談や問診では、医療MaaS車両を使わずに公民館-病院間を結ぶ定点型オンライン診療を始めており、患者さんの受診に係る心理的・身体的・経済的負担が小さくなるような医療提供体制の構築を目指しています。これらの活動によって患者さんの身体的問題が早期に発見され診断されれば、近隣の治療可能な病院への紹介によって早期治療に結びつけることが可能となります。
病院間の患者さんの紹介にあたっては、秋田県内の全医療機関が個々の患者さんの医療情報を共有できるシステムを構築する予定です。医療機関が一つのクラウドサーバーを用いて安全に情報交換ができれば、検査や画像のデータ、医療者のカルテ記載、診療情報提供書を含む様々な医療情報を共有し、患者さんの受診・加療の利便性が高まります。またテレナーシングやテレコンサルテーションと言われる分野においても遠隔医療技術が進み地域全体の医療レベルの向上を目指します。

山本 浩史(医療DXセンター遠隔医療推進部門長・特別教授、心臓血管外科・名誉教授)/ 岡﨑 光洋(医療DXセンター遠隔医療推進部門・准教授) / 伊藤 悠大(秋田大学・助教(工学博士))/ 三浦 正彦(技能系スタッフ) / 山岡 香穂(事務系スタッフ) / 植木重治(総合診療部長、総合診療医センター長、総合診療・検査診断学講座・教授) / 安藤秀明(市立秋田総合病院理事長/病院長) / 本郷 道生(NP室長) / 髙野 裕史(歯科口腔外科・病院教授) / 嵯峨 亜希子(総合診療部・副部長)/ 小林 浩悦(臨床工学技士長) / 髙橋 智映(臨床検査技師長) / 畠山 拓也(臨床工学技士・主任)/ 佐藤 大祐(診療看護師) / 工藤 尚也(診療看護師) / 菅原 舞(診療看護師) / 江森大樹(診療看護師) / 木元 徳之(診療看護師) / 看護部 / 医事課 / 総務課病院総務担当
・ 秋田県医師会
・ 秋田県薬剤師会
・ 秋田県在宅医療推進センター
・ 一般社団法人秋田大学イノベーションアンドコンサルティング(AUIC)
大学病院から遠方の医療過疎地域に居住し、高齢や難病のために通院が困難な患者さんに対し、MaaS車両(検査機器と通信機器を装備した車両)を用いて近隣公民館または居宅に赴き医療活動を行います。搭載検査器具によって患者さんの状態を評価し、通信機器を用いた専門医師とオンラインでの対話を通じて専門的医療を提供します。

検査等が必要でない患者さんに対して、近隣の公的施設(公民館や郵便局など)の設置型通信設備または居宅の個人所有通信設備を用いてオンラインによる専門的医療活動を行います。患者さんの状態変化や別疾病が発見された場合に備え、必要に応じて近隣病院へ紹介するシステムを構築します。また専門的知識を持つ看護師が患者さんとオンラインで対話することによって、患者さんの全身状態を把握し、日常生活における看護上のポイントに関して丁寧に説明する方法を確立します。
県内の中核病院および地域の診療所が患者さんの診療情報を共有することができるようにするシステム(電子カルテ閲覧可能なクラウド型ネットワーク)の構築を目指します。また診療のための医師同士または多職種によるカンファレンスを可能にさせ医療の質の向上と効率化を図ります。
[ 主な診療場所 ]
・岩見三内コミュニティーセンター(〒019-2742 秋田市河辺三内外川原34-1)
[ 主な診療場所 ]
・雄和市民サービスセンター(〒010-1223 秋田市雄和妙法上大部48-1)
・雄和山村交流センター(〒010-1351 秋田市雄和碇田字梵天野27番地1)
・萱ヶ沢自治会館(〒010-1352 秋田市雄和萱ケ沢萱ケ沢92)
[ 主な診療場所 ]
・北浦コミュニティーセンター(〒010-0683 男鹿市北浦北浦字杉原9-1)
オータムキャンプは、秋田県からの受託事業として行っており、秋田大学医学部医学科の学生を対象として、医療MaaS(Mobility as a Service)を活用しながら、総合診療医等の育成事業の一環として行っています。秋田県のような医療アクセスに制限がある地域に行き、フィールドワークや地域の方々との意見交換、地元の医師や自治体職員とのディスカッションなど、実践的な学びを通して、「地域医療」や「遠隔医療」について考える企画です。

秋田県のように限界集落を多く抱え、診療所の廃業が相次ぐ広域医療過疎地域では、遠隔医療の推進が県民の健康を保つ重要な役割を果たします。本基金の使命は、広域医療過疎地域における新しい医療の在り方を模索および実装することです。近年の入院病床を機能分化させる政府の施策によって、急性期治療病院と慢性期療養病院が分かれ、「治す」医療と「癒す」医療の分離が進んでいます。さらに人口減少を見据えて療養型病床数の減少が見込まれますので、将来的には在宅療養が病後の健康保全の主軸になります。それ故、昨今の医療の高度化・専門化が進む中、大学病院から離れた地域での在宅療養においては、オンライン診療等を用いて専門的医療を受けられるようにすることが重要です。
秋田県は高齢化かつ広域医療過疎化が深刻で、かつ公共交通機関の廃止や自動車運転免許証の返納等により、病院へのアクセスが困難な通院弱者が増加する事態になりつつあります。秋田大学では、現在、2台の医療MaaS車両(MaaS:Mobility as a Service、検査機器を搭載しオンライン診療が可能な移動診療車)を用いて秋田県内で医療提供活動を始めております。この車両は患者さんの居宅近隣の公民館または居宅に赴き、インターネット(モニター画面)を介した専門医との面談や問診に加え、車両内で医療スタッフによるバイタルサイン評価、生化学検査、尿検査、超音波検査、呼吸機能検査、眼底検査、皮膚観察などが行えますので、無医地区における通常診療の強化が期待できます。さらに検査等を必要としない場合での専門医との面談や問診では、医療MaaS車両を使わずに公民館-病院間を結ぶ定点型オンライン診療を始めており、患者さんの受診に係る心理的・身体的・経済的負担が小さくなるような医療提供体制の構築を目指しています。
これらの取り組みは、秋田大学みらい創造基金に寄せられた皆様方からのご寄附等を活用し推進してまいりたいと考えさせていただき実施しておりますので、本趣旨をご理解いただき、皆様方からの温かいご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
秋田市と秋田大学は2008年(平成20年)7月11日、それぞれの資源や機能の活用を図りながら、幅広い分野で相互に協力し、地域社会の発展に寄与するため包括的な連携協定を結びました。連携事項は(1)まちづくりの推進に関すること、(2)地域産業の活性化に関すること、(3)教育、文化・芸術の振興に関すること、(4)その他、前項の目的を達成するために必要な事項であります。さらに2024年(令和6年)3月12日には、遠隔医療の推進による医療提供体制の確保および強化にあたり、秋田市と連携を密にすることで更なる発展を図ることを目的に連携協定を締結しました。
秋田県医師会と秋田大学は、2026年(令和8年)3月18日に遠隔医療に関する連携協定を締結しました。本連携協定は、高齢化と多死社会が進行する「課題先進地域」である秋田県において、秋田県医師会と秋田大学が第8次医療計画における2040年頃に向けた医療提供体制の総合的な改革を推進し、地域医療の持続可能性を確保し、県民誰もが安心して暮らせる社会を実現するべく遠隔医療を核とした次世代型地域医療モデルの共創を目的に締結するものです。連携分野に関する基本的主旨は「広域医療過疎地域における医療サービス及び医療・介護連携支援の向上を目指して、遠隔技術を用いた新しい地域医療システムを構築すること」であり、病診ならびに病病間で連携しながら多職種連携を基本とする定点型とMaaS型によるオンライン診療・健康相談等を行います。この地域医療システムが構築されると、医療過疎地域における通院弱者のアクセス課題を解消するとともに、クラウド型ツールによる医療情報共有ならびにビデオ通話の活用によって、医療提供サービスの質向上および業務の効率化が期待できます。将来的には、ここで創出されるソリューションを全国にも展開可能なモデルとして発展させます。
医療・介護DX推進委員会および在宅医療推進センターを中心に、在宅医療における多職種連携並びに地域医療、へき地・医療過疎地域でのオンライン診療を支援します。

医療DXセンター遠隔医療推進部門を中心に、オンライン診療(定点型、MaaS型)の運用モデルを構築し、大学病院の専門医を資源としたへき地・医療過疎地域における専門医療の提供体制を確立します。
両者協働両者が協働しながら秋田県の地域医療における持続可能な遠隔医療体制の構築・普及を推進します。この事業の効果的かつ効率的な成果を得るため、個々の事業内容の実践には両者が綿密に協議の上、同意の元に事業展開を行います。
医療MaaS活動など日常の活動について投稿しています。
毎週土曜日15:55~16:00にエフエム秋田で放送中です。
当組織へのお問い合わせは、メールにて受け付けております。円滑な対応のため、以下の指定形式に従ってご連絡をお願いいたします。
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1.メール件名(タイトル)
● 件名は必ず以下のルールで記載してください。
【問合せ】問合せ区分番号+お問い合せ内容を要約したタイトル (例:【問合せ】②共同研究の進め方について)
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問合せ区分番号…①:オンライン診療の受診や医療MaaS関連、②:事業・研究関連、③:取材等申込み、④:その他
2.メール本文
● 本文には、必ず以下の3項目をご記載ください。
1. お問い合せ者情報
氏名(ふりがな)・所属組織および部署名・職位・連絡先電話番号・連絡先メールアドレス
※一般の方におかれましては、所属組織等はなくてかまいません。
2. お問い合せ区分
該当する区分番号と項目名をご記載ください。
・
お問い合せ区分…①オンライン診療の受診や医療MaaS関連、②事業・研究関連、③取材等申込み、④その他
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お問い合わせの詳細を具体的にご記載ください。なお、診療内容など要配慮情報については記載しないでください。
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