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ひと街づくり研究所

研究所長あいさつ 趣旨紹介

「秋田大学医学部保健学科では、令和5年6月に「ひと街づくり研究所」を開設しました。秋田大学医学部保健学科は、昭和33年に看護師養成校として開設され、平成元年に短期大学、平成22年に大学に改組されました。研究機関としては、平成元年から健康に関わる研究を展開してきました。特に少子高齢地域における課題を題材に多くの研究成果を挙げてきました。

今回、この研究所を開設する目的は三つあります。一つ目は、我々の研究結果を地域に還元するために、データに基づいた保健・健康活動を皆さんに提供し、地域の人々の暮らしをより良くすることです。二つ目は、本学の学生の地域貢献です。保健学科には、毎年100名以上の学生が入学し、常に450名程度の学生を有しています。看護・理学療法・作業療法の三部門に分かれていますが、いずれも本学の理念の一つに地域貢献があります。これを授業や実習としてだけでなく、地域住民と継続的に直接関わる場として開設しました。最後に、地域の健康は医療者等が行うものではなく、住民が主体的に行うものと考えています。医療者は皆さんのサポートを行う係と考えています。医療・看護・福祉は施されるものではなく、地域住民で「街」としてつくっていくものと考えています。欧州では、地域の健康を軸とした都市計画としてコンパッション都市が行われています。すなわち、この研究所には、我々保健学科教員、研究者、学生のみならず、多くの市民の方々にも研究者として参加していただきたいと思います。

秋田は課題の多い地域ではありますが、皆さんに参加していただき、幸せな(ウェルビーイング)地域をつくり、その成果を世界に発信していきたいと思います。

付記)本研究所は街づくりに尽力しているイオン株式会社のご理解をいただき、寄附研究所として運営しています。

ひと街づくり研究所の目標

  1. 健康寿命延伸のための予防医学として、運動療法や食事療法で介入し、一般市民の協力を得て運動能力、栄養状態、疾病罹患などのデータを収集する。
  2. これまでの研究で得られた予防医学的研究成果を地域実装し、リアルワールドデータを分析する。
  3. 教員・学生および一般市民と協力して、「ひと街づくり研究所」という学びのコミュニティを組織し、地域で相互に学ぶ文化を醸成する。